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まさおのChangeLogメモ / 2010-01-13

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2010-01-13 Wed

* junii2ガイドラインについて

http://www.nii.ac.jp/irp/archive/system/junii2_guide.html
「junii2ガイドライン(案)」の公開 に反応するコメントとして、以下
を送付した。



物質・材料研究機構の高久と申します。
いつもお世話になっております。

標記のガイドライン案を拝見いたしました。
今回のガイドライン案の公開とコミュニティによるフィードバックプロセ
スは、今後のリポジトリ関連サービスの研究開発および国内の学術情報流
通コミュニティにおける相互運用性の確保にとって、大変有益であると存
じます。

そこで、リポジトリシステムおよびサービスの研究開発担当者の視点から、
下記のとおり、いくつか気になりました点について、コメントさせていた
だきたいと思います。


・「junii2ガイドラインの目的」 p.1
>> JAIRO,CiNii等,NIIのサービス基盤を効果的に使用したい場合は,本
>> ガイドラインに準拠することを推奨する。
junii2の効果は単に「NIIのサービス基盤」における恩恵だけではなく、
国内の学術メタデータの相互運用性を高めることにその主眼があるように
思います。そういったより広い意味での目的についても言及しておくこと
が、junii2の可能性を広げることにつながり、NII以外のサービスとNIIの
サービス基盤との連携が広がる道なのではないかと思います。

ですので、単にNIIのサービス基盤の効果的な利用のみを挙げるのではな
く、国内におけるリポジトリメタデータの相互互換性を高めるため、と明
記しても良いのではないでしょうか。

・「1. タイトル」 p.3
「推奨例」の4つ目:
>> <title><論文>都市内バス輸送の利用促進策の動向と課題 (<特集>都市内バス輸送の将来)</title> 記事種別や特集名などがある場合。
となっていますが、junii2がXMLベースである以上、この例がXMLデータ例
を示しているのであれば、
>> <title>&lt;論文&gt;都市内バス輸送の利用促進策の動向と課題 (&lt;特集&gt;都市内バス輸送の将来)</title> 記事種別や特集名などがある場合。
と、エスケープするべきではないでしょうか?

もし仮に「<>」といった文字を特集名等の区切り文字に使うことを推奨例
とするのであれば、このような文字参照となる旨、注記を付すべきと思い
ます。

・「3. 作成者」 p.5
「非推奨例」の3件目以降の creator 開始タグの末尾に余分な空白が入っ
ています:
>> <creator >木田, 元 / 品川, 和彦</creator>
など。(「<creator>木田, …」などと修正。)

・「3. 作成者」 p.5
「クロスウォーク例」の例として、たとえば以下のような例もあるとよい
と思いますが、いかがでしょうか?

例3)
IRのローカルデータ:
creator1.givenName: |次郎|
creator1.familyName: |本日|
creator2.givenName: |次郎|
creator2.familyName: |昨日|
junii2出力データ:
<creator>本日, 太郎</creator>
<creator>昨日, 次郎</creator>

・「24. 本文フルテキストへのリンク」 p.13
推奨例、非推奨例ともに、要素名が"identifier"となってしまっています。
要素名"fullTextURL"の誤字と思われますので、修正をお願いします。

・「36. PubMed番号」 p.19
要素名が"doi"と記載されていますが、"pmid"の誤字と思われますので、
修正をお願いします。

・その他

ガイドライン案に明記されていない点として、OAI-PMHレベルでの実装
(名前空間URIやmetadataPrefixの指定)および、XMLスキーマに対する検
証可能性といった点があります。

■ 名前空間URIの指定

現在、http://irdb.nii.ac.jp/oai にて提供されているjunii2のXMLスキー
マを見ると、名前空間が「http://irdb.nii.ac.jp/oai」と定義されてい
ますが、実際の国内のリポジトリにおける名前空間URIの扱いには揺らぎ
があります。これはとりわけ http://ju.nii.ac.jp ドメインからの移動
によるものと思われますが、名前空間URIは到達可能性自体は問わないも
のですので、例えば、「名前空間URIは、"http://irdb.nii.ac.jp/oai"を
指定すること。」とガイドライン上で指定しておく方が良いと思います。

■ metadataPrefixの指定

名前空間URIと同様、現在のリポジトリ上で展開されているOAI-PMHサービ
スで明示されていない点として、metadataPrefixに何を用いるのか、とい
う点があります。これも「metadataPrefixにはjunii2を指定することが望
ましい。」などの形で、ガイドラインとして明記してもよいのではないで
しょうか。

■ XML検証可能性

さらに相互運用性と実装の簡便性を考えた場合、メタデータがXMLデータ
として検証できるよう、明記しておくことも重要と思います。すでに提供
されているXMLスキーマがありますので、XMLデータとしてのjunii2メタデー
タが最低限の仕様に沿っているかを確認できる点で実装開発者にとって有
用かと思います。
たとえば、「junii2データをファイルに落とすなどしたうえで、バリデー
タを通じて検証し、スキーマに対して妥当なデータとなっていることを確
認することが望ましい。」といった明記があるとうれしいと思います。
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以上です。
ご検討いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
Referrer (Inside): [2010-12-30-1]