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A. 事前確率のみがわかっている場合

[例]     入力パターンは英文字パターンで、その識別を行なう。 各英字の事前生起確率は次の表の通り。

表3.1 英字に対する事前生起確率
英字 確率(%)  英字 確率(%)  英字 確率(%)  
A 8.29  J 0.21  S 6.33  
B 1.43  K 0.48  T 9.27  
C 3.68  L 3.68  U 2.53  
D 4.29  M 3.23  V 1.03  
E 12.08  N 7.16  W 1.62  
F 2.20  O 7.28  X 0.20  
G 1.71  P 2.93  Y 1.57  
H 4.54  Q 0.11  Z 0.09  
I 7.16  R 6.90       

もし入力パターンを見ずに識別する場合は、 英字Eが最大の確率を示すことから、つねに 入力パターンのカテゴリ名は``E''である。 とすると誤り率をもっとも少なくする。

以上の例は次のように一般化できる。

今カテゴリを $\omega_l, (l = 1, 2, \cdots , L)$とし、 その事前生起確率を $P(\omega_l)$とする。 この時、ある入力パターンxのカテゴリを $\omega_l$に識別した時の誤り率は

\begin{displaymath}誤り率\colon\qquad 1-P(\omega_l)
\end{displaymath}

となる。


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Masao Takaku 平成11年3月12日