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B. 事後確率がわかっている場合

[例]     前項の英字パターンの識別について、事後確率がわかった場合。

入力パターンの観測結果から左上に弧状の線分を持ったパターンであることが判明し、 これは英字では``C'', ``G'', ``O'', ``Q''の場合のみ現れる。

そこで、ベイズの定理による式を元に事後確率が求まる。 たとえば、 ``C''について、

\begin{eqnarray*}\displaystyle P(\omega_l\vert\mbox{\boldmath$x$ })_{\omega_{l}=...
... 0.11 \cdot 1}\\
& = \displaystyle \frac{3.68}{12.78} = 0.2879
\end{eqnarray*}


と算出できる。 同様に各カテゴリの事後確率を以下に示す。
表3.2    観測後の各カテゴリに対する事後生起確率値
英字 確率(%)  
C 28.79  
G 13.38  
O 56.97  
Q 0.86  
その他 0  

以上から事後生起率は ``O''で最大値を持つことがわかる。 したがって、誤り率を最小とする識別結果は ``O''となる。 A.での ``E''とは異なっており、 誤り率は87.92%から43.03%に改善される。



Masao Takaku 平成11年3月12日