眼は眼球運動を行なうことで視覚場面の解析を行なっている。 眼球運動のパターンは視覚場面の不連続な跳躍運動、サッケードからなる。 この運動は1秒間に4〜5回起こり、眼の位置は突発的に高速で移動する。
人間の眼では1秒につき4〜5回以上サッケードが起こることはない。 この運動は弾道的であり、運動は途中での修正ができない。
眼球位置の測定や制御の実際の神経機構はまだ明らかではない。 サッケードは前頭眼球野と結び付いているようである。 この部位に電気刺激が与えられるとサッケードが誘発され、 運動の大きさと方向は挿入された電気刺激の部位に依存する。 左半球を刺激すると右方向のサッケードが、 左半球を刺激すると左方向のサッケードが起こる。