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まさおのChangeLogメモ / 2012-10-23

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2012-10-23 Tue

* ライブラリーキャンプ振り返り

あくまでも、参加した各セッションでどのようなポイントが自分の中で想
起したか、あえて議論の中では出なかった話、時間的に語れなかった補足
を中心に、個人のメモとしてまとめます:

セッション1. 勝手図書館

リブライズにインスパイアされ、既存の「図書館」概念の壁をとりはらっ
て考えたいという趣旨で議論したテーマ。バーコードをスキャンするとい
う行為が重要なのではないかというのが議論のなかで大きな命題として表
現されたのが印象的だった。

さらに議論を進めるとすれば、バーコードスキャンが持つ「身体性」「リ
アル感」のようなもの、バーコードが代表する「ID」「識別性」が、議論
のなかで暗黙の前提となっていそうな気がする。これらはどちらも、図書
館が持つ概念において、最も重要な要素を構成しているのだから。そして、
だからこそ、これが議論のなかで収束するテーマとなったのは面白かった。

セッション2. 越境する図書館

MLA連携と組織内の図書館員が越境して活躍するための要件、他分野との
違いといった議論に話が進んだ。

残念ながら、議論そのものはやや発散気味で、追いついていけなかったが、
学芸員が持つ調査研究の力や主題構築といった面との違いについては、も
う少しつきつめて考えないといけないのかな、、、という印象ではあった。

セッション3. 頭の中の情報をどのように引き出していくか?

要は、郷土史の専門家の暗黙知を言語化し記録していくにはどう取り組め
ばよいのか、考えていきたいというテーマ。

なぜか議論のほうは社会調査士の話に流れてしまったが。
記録するリズム、記録するイベントを作り出す力を持つ、ということなの
かな?という印象。

セッション4. 情報システムの今後

図書館における情報サービスが、どのような方向性を目指すのかというテー
マで議論された。

議論のなかでも主張を加えたが、情報探索行動の研究をやってきた側から
見ると、ヒトありき、システムありき、というよりは、ひたすらに、タス
クありきできちんと考える、ということが重要ではないか。情報探索に関
わるシステムの評価に関しては、「ヒト」(経験・熟達)「システム」
「コンテンツ」「タスク」という4要因のかけあわせであるということが
比較的見えているので、誰が何をどんなコンテンツにどんなニーズで取り
組んでいるかをひたすらに観察し、ひたすらにサービスの改善に取り組む
というのがよいのだと思う。必然的に、そこに多様性は必要だし、別に単
一のサービス概念に集約できる、ということにはならないだろうと考える。
cf. http://dx.doi.org/10.2964/jsik.20-026

セッション5. 人材育成

現場の図書館員の閉塞感を破るための人材育成の仕組み作りに向けて、キャ
リアパスやスターライブラリアンという概念から議論が進み、マネージメ
ント、ディレクション、オペレーションといった各レイヤー毎に話を整理
しないといけないのでは?というところでタイムアップとなった(かな)。

確かにロールモデルやキャリアパスは重要。現場のライブラリアンのロー
ルモデルがぱっと出てこないのはさらに問題。ただし、社会がこれだけ変
化しているなかで、単一のモデルを求めるのは無理がありそうな印象も。
まさに越境するライブラリアン像をうまく作っていく開拓者が求められる
のかと。

セッション6. 次のライブラリーキャンプ

年4回、時期・場所を適切に選択してやりたいという意向を踏まえて議論
が進行。

一番の課題は、サステイナビリティ、みんなのリソース。それだけでなく、
参加者の金銭負担だけでは多様なメンバーを確保できるか疑問もあるかと
感じた。だからこそ、すこし挙がっていた、企業等からのスポンサー協賛
による開催というのは理想的ではある。内容面では、即興だけでないまと
めのまとめが必要とは思う。これまた運営リソースを食う難しさはあるが。