本章ではパターンの発生する確率がわかっている場合のパターン認識を取り扱う。 前章で個々の入力パターンの照合による識別では、 入力パターンがどのような確率で発生するかは考慮していなかった。 しかし、もし大量の入力パターンを処理する際には、 発生の確率を考慮することは識別の向上に影響する。
このようなパターン識別は一般的な統計的決定理論の枠組を利用する。 以下本章では、 入力パターンの発生確率が判明している場合、 またその形が正規分布を示している場合、 さらに正規分布の際の平均値や分散の推定による学習法について、 簡単に紹介する。