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まさおのChangeLogメモ / 2006-12-24

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2006-12-24 Sun

* 県庁の星 [movie]

少し前のことになるが、DVDを借りてきて観た。

ストーリーそのものは踊る大捜査線のノリで、いわゆる娯楽作品として楽
しめるものになっていた。ただ、どちらかというと、「県庁の星」ではな
く、「スーパーの女(県庁職員編)」みたいな雰囲気で、あまりオリジナ
リティは感じられなかった。

でもって、この作品には、どうしても違和感を感じさせる演出があった。
それは、県知事の登場シーンには必ず県議会議長が同席しているシーン。
あまりにも、リアリティの無いそのシーンの連続に、制作側はこういった
政治が関わる作品を作りながらも、政治そのものには無邪気で無知をさら
けださざるを得ないのだなあ…と思わざると得ない。
同じく織田裕二が主演した、「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブ
リッジを封鎖せよ!」でも、そのような傾向は顕著だった。。。

こういった娯楽作品であるからこそ、政治絡みの話題は多少無理があった
も許されると考えているのかもしれないが、これら官僚機構を描くにあたっ
て、その要となるはずの政治機構に無頓着なのは、物語の構造そのものを
傷付けてしまう。その点でとても残念だった。

これは、前述の「踊る大捜査線2」に対して、以前映画監督の井筒和幸が
「あまりに脚本家が悪い!」と酷評したように、物語が何を語って、何を
訴えるのかという観点で、制作側には自覚が足りないようにも思う。

今回の主題もどちらかと言えば、労働者としての公務員、民間パート職員
を主軸に据えているにも関わらず、それらの掘り下げが全く感じられない
という点で、折角の良いキャストを台無しにしてしまっていたように思う。