ファンタジー世界を舞台にして、地に伝わる伝承と政の関係や、家族の絆、
成長物語をうまく描いている。
春に読んだ「獣の奏者」が素晴しかったので、同じ作者による作品は機会
があれば是非読みたいと思っていたのだけど、たまたま名古屋での忘年会
からの帰りの新幹線で読むのにちょうどよさそうだったので、名古屋駅で
購入。
設定やキーポイントなどは似た雰囲気のストーリーだったけど、こちらで
もその土地に伝わる伝承そのものをかなり強く意識した話になっている。
ファンタジー世界独特のお約束としての「国」が少しこじんまりとしてい
るのが気にはなるけど、ストーリーそのものは明瞭でとても面白かった。
どうやらシリーズとして続いているらしいので、続編は年末年始の帰省
のお楽しみにしようと思う。