アメリカの公共図書館で育てられた猫デューイの物語。
18年間図書館で生きたデューイ自身の話と並んで、そのうちの25年間を図
書館員・館長として著者の半生が克明に描かれている。このアメリカンド
リーム的ともいえる雰囲気の中の図書館猫というものが本書を感動的なも
のにしている気がする。
80年代末からの図書館の電算化や、コミュニティ活性化のための図書館の
役割、図書館理事会(Library Boardかな?)、地方議会との折衝など、
アメリカの小規模公共図書館の経営の実態も垣間見えて興味深いものがあ
る。
特に、コミュニティの中での図書館の役割(図書館猫の役割も)が強く描
かれているのが、とても印象的だった。