http://research.nii.ac.jp/src/symp2007/index.html
なんかすさまじく豪華な顔ぶれのシンポジウムが職場で開かれていたので
参加しておくことに。
GSK, NTCIR, NII-SRC, NICT, ATR, KOTONOHA など国内の錚々たるコーパ
ス構築プロジェクトの解説が聞けた。
いずれの発表も重要なコーパスの構築の試みについて、位置付けと今後の
展望を述べていて、大変参考になった。
なによりも、現在国立国会図書館長を務められている長尾真先生は、これ
までのコーパス研究と、それをどう役立てていくかという本質的課題を、
歴史的な展開をふまえて整理して解説していたのがとても的確で、説得力
があった。
また、印象に残った言葉として、以下のようなことをおっしゃっていた:
「基礎的なデータ・ソフトウェアが無かった時代、NLP研究者はなかなか
増えなかった。」
「(今は図書館にいるが)ここでも、図書の自動分類、自動要約、件名の
自動構築、典拠の自動構築など、NLP研究の新しい技術を図書館に取り入
れることを絶えず考えていて、取り組むように言っている。古いやり方と
膨大な資料の量のためになかなか思うようには進んでいない…。」
「社会に対して(実用になる)面白い研究を出していって、発展の方策を
示してほしい。」
最後の点は、国立国語研の前川先生も同様に、「社会に対して働きかける
のが重要」と述べた上で、「そのためにはNLPのキラーアプリを提示して
いって、説得する必要がある」と言われていたのが印象的だった。