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まさおのChangeLogメモ / 2007-11

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2007-11-30 Fri

* 今月読んだ本

11冊:
[2007-11-03] 高松塚古墳は守れるか
[2007-11-06] 心と遺伝子
[2007-11-09] 最高学府はバカだらけ
[2007-11-09] ネットで人生、変わりましたか?
[2007-11-12] 笑いの方程式
[2007-11-16] 環境問題をあおってはいけない
[2007-11-19] ヒトは食べられて進化した
[2007-11-27] やさしいデザイン
[2007-11-27] 普通の家族がいちばん怖い
[2007-11-28] 人はなぜ学歴にこだわるのか
[2007-11-30] 嗤う日本の「ナショナリズム」

* 嗤う日本の「ナショナリズム」 [book]

浅間山荘事件の全共闘世代から、80年代から90年代のテレビ世代、そして
現在の2ちゃんねるにいたるまでの時代空気として展開してきたアイロニー・
シニニカルな論説を取り上げて、社会意識の変化を追っている。

世代差なのだろうけど、個人的には全共闘世代については全く実感が湧か
ないし、80年代前半の空気もよく分からない。ただし、80年代中盤以降の
日本社会の変遷については追えているつもりなので、アイロニー的に嗤う
社会ができてきたとの主張については、説得力を感じた。

ここで気になるのは、それら時代空気と個別現象とにどれくらいのつなが
りを見るべきかという点にありそうなのだけど、そちらについてはよく分
からないというのが率直な感想。おそらく著者もそのつながりというとこ
ろまでは言及していないし、全体像としてとりあげるにとどまっている雰
囲気。

本書での2ちゃんねるへの言及はわかりやすく、適切な説明だとは思うも
のの、一面的に代表させすぎという気も少しして、そろそろ10年を経過し
ようとする2ちゃんねるという空間そのものの変容をも考えるべきではな
いかとも思った。
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-29 Thu

2007-11-28 Wed

* 人はなぜ学歴にこだわるのか [book]

「学歴」をテーマとして書いたエッセイをまとめたもの。
世の中が学歴による出自に影響をうけているという学歴社会に対する思い
を述べている。

基本的に、著者の学歴に対する屈折した思いを吐露しているだけなので、
とくに見るべきものは無い。
こういう人もいるんだなあとテキトーに読むのが正しい姿かと思う。

唯一、最後の章の赤羽育ちというところでとても親近感が湧き、その自嘲
気味の説明が面白かった。高校もおんなじだし。。。

彼の不幸は早稲田大のような有名校に進学してしまったことなのかなあ。
よくわからないけど…。
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-27 Tue

* 普通の家族がいちばん怖い [book]

国内の主婦を対象として、正月やクリスマスをどのように過ごしているか
の調査結果を報告。近年の主婦層や家族像の変化を描いている。

調査結果そのものはとても面白く、価値あるもののように思う。

しかし一方で、全体の主張にかなり違和感があり、あまり前向きには受け
取れなかった。

著者は、主婦たちの勝手気ままさと「私」中心主義を批判的に描いており、
旧来の家制度における家族像をそれと対比させた形で論評していた。しか
しながら、この論評自体がかなり観念的な形で語っているのではないかと
の印象を受けた。
むしろ、この筆者による考察や主張を省いた、純粋な調査結果報告だけで
読んでみたいと思った。

本論での主張以外では、調査紙等での回答項目と実態との乖離についても
触れられていたが、こちらも興味深い現象と思った。ただ、これについて
は、むしろ学校教育における情緒作文教育の賜物ではないかという気もす
るし、「本音と建前」に代表される旧来型日本人像に沿う展開として見た
方がいいのではないかなという気はした。

また、著者も述べている通り、主婦だけを対象とした調査結果なので、調
査結果および主張においては父親に相当する家族内の男性の姿はほとんど
現れない。やはりこの部分は気になるところで、両面からアプローチした
方がいいのではないかなと思った。

* やさしいデザイン [book]

入門書。基本的な内容をコンパクトにまとめていて読みやすかった。
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-21 Wed

2007-11-20 Tue

2007-11-19 Mon

* ヒトは食べられて進化した [book]

初期人類の進化圧は狩猟行動ではなく、捕食されるという事実によるもの
の方が大きかったとの主張。

従来の定説となっていた狩猟行動に進化の原因を求める「Man the Hunter」
説を否定し、その逆で、捕食者に対する適応行動こそがヒトを「Man the
Hunted」として進化させたのではないかという説を、想定しうる捕食者の
生態や、初期人類化石に残る被食の跡、現生霊長類の行動とにもとづいて
論証していた。

ヒョウとか猛禽類の一種など捕食者の立場から見れば、人類はお手頃な食
べ物だったというのは、言われてみれば当然のことではあるけど、あらた
めて言われるまでなぜだか忘れてしまう事実かも…。
ということで、大変面白く読んだ。

あと、「Man the Hunter」仮説がキリスト教的原罪に由来しているという
のも、西洋流の教養という話題で興味深かった。

ちょっと気になったのは、やや唐突にブッシュ政権への皮肉やジェンダー
論の展開などが混じる点。このあたりは一般書向けということでエッセイ
風に加わっていて、全体の展開とあわせて整理されていればなあと思った。

あと、注釈・参照文献を本に付けずにWeb上だけに置くのは勘弁。書籍と
しての価値を半減するので、やめてほしい。
cf. 化学同人のサイト上にある注・参照文献:
http://www.kagakudojin.co.jp/library/ISBN978-4-7598-1082-0.htm
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-18 Sun

2007-11-16 Fri

* ノロ

昨日から体調が悪いので、お休みして病院に行ってきました。

風邪かとおもっていたら、ノロウィルスの仕業らしい。
どこが違うのかはよく分からないけど。

お医者さん曰く、この時期には珍しいが、ここ最近流行っているとのこと。

幸い症状は軽く、それほど苦しくはないので、明日には復活できそうだけ
ど、週末にやらないといけないことがだいぶたまってるのが、なんとも…。

* 環境問題をあおってはいけない [book]

徹底したコスト比較を全面に出した環境問題へのアプローチを論じた本。

いわゆる環境ロビー団体の主張に真っ向から反論する内容で、主題もエネ
ルギー資源枯渇、水問題、食料危機、地球温暖化、農薬と幅広い。

本業は経済学者のようで、その観点から、環境問題に対してはコストを度
外視した政策がとられてはいないかという点に注力した主張を繰り広げて
いる。

幅広い内容で大部の主張をくりひろげつつも、参照文献で一次資料を紹介
しながらの記載なので、それなりに説得力はある。ただし、紙幅の都合か
らか、参照文献の正確な書誌情報そのものはWeb上で提供する形を取って
いるので、そういった配慮もあまり関係なくなっているのは残念だが…。
cf. 出版社のサポートページ: http://www.bunshun.co.jp/se/
cf. 訳者によるサポートページ: http://cruel.org/kankyou/

筆者が前半で述べている人類の明るい未来像は斬新で大変興味深く感じた。

ただし本書の記述は、環境ロビー団体が巨大な影響力を保持している欧米
を前提としていると思われ、それほどの力を持ちえていない日本とでは、
本書の意味合いも変わってきそうな気がするし、ある意味では、欧米の環
境団体の影響力を中和する目的で記載したものだとおもうので、あまり日
本の現状に対しては参考にならない雰囲気も感じる。

また、経済合理性からの視点での環境問題へのアプローチは、日頃の日常
的なレベルから捉えるのとは相当に違う観点なのではという気もする。局
所的・個別的な問題へはこの方向からではアプローチできないと思うので、
別の視点の提示が必要そうという気がする。

さらにそもそも、そういった合理性を人間が実現しうるのかについては、
やや限界を感じなくもない。逆にいえば、著者の主張はそれだけの論理整
合性・合理性を信じうる欧米特有の空気に独特なものではないかという気
がしなくもない。
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-15 Thu

* URL memo

- FrontPage - LITERIS: delicious users
リテリス:保健・医療系図書館員「みんなでつくる」デスクトップ
- Google Data APIs - Google Code: delicious438 users

2007-11-14 Wed

2007-11-13 Tue

2007-11-12 Mon

* bsfilter

bsfilterの英語トークンDBが壊れていそうな件。 cf. [2007-11-10]

% bsfilter --show-db-status
db C 289731 22331 834502 77179 1104797
db ja 640638 85412 117083 6074 781831

ちょっと tospam しながら変化をみてみる:

db C 289707 22314 834509 77196 1104821
db ja 640638 85411 117083 6075 781831

db C 289682 22293 834568 77218 1104839
db ja 640638 85410 117083 6076 781831

db C 289617 22162 834656 77349 1104839
db ja 640632 85406 117083 6080 781831

つぎに、SDBMの中身をちょっと眺めてみた。

% ruby -rsdbm -e 'SDBM.new("C.spam.sdbm").each{|k,v|p [k,v]}' | less
["body###Algorithms", "1"]
["received###bridgetownyr90", "1"]
["body###treksailor", "1"]
["body###OWING", "4.0"]
["url###ffliegeed", "1"]
["subject###10656", "1"]
["subject###Istanbul", "1"]
["body###transient", "13.0"]
["body###bite", "70.0"]
["body###s'", "15.0"]
["to###noue", "23.0"]
["\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000", ""]
["url###8twj", "1"]
["\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000", ""]
["received###b1hism77", "2.0"]
["body###liderar", "2"]
["\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000", ""]
["body###rlnp", "1"]
["url###szsvw", "1"]
["body###clamor", "10.0"]
["received###154.250.101.123", "1"]
...

% ruby -rsdbm -e 'SDBM.new("C.prob.sdbm").each{|k,v|p [k,v]}' | less
["body###Garante", "0.999928276087142"]
["\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000", ""]
["2from###88care", ""]
["from###JEGAH", "0.999964120121554"]
["tag###MWI", "0.999928276087142"]
["to###e_", "0.999928276087142"]
["subject###PPS2", "0.9999257245"]
["subject###25paid", "0.999921165"]
["from###forbesworldlot232", "0.9999205381"]
["subject###Presenters", "0.000300178241"]
["body###arteriosclerosis", "0.9999947361"]
["tag###14F4F71", "0.0008583044421"]
["body###newsci", "0.0001222840907"]
["url###centernetworks", "8.315540646e-05"]
["from###woratv", "0.9998211995"]
["y###33902496", ""]
["received###mindrot", "0.0001262206664"]
["tag###m795", "0.0008409165713"]
["body###s1", "0.04806302083"]
["reakpoint_client", ""]
["from###tlhcsandiego", "0.999871592"]
["reply-to###OOuI", "0.999992821154208"]
["body###RICHARDS", "0.999992023593293"]
["body###h0gt4231nev6q1", "0.999928276087142"]
["\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000\000", ""]
["body###viiaur1yw22", "0.999964120121554"]
...

ありゃ、spam, probともに"\0"で埋められてるキーがあるなあ…。
こりゃだめだ。

さいわい、日本語用DBおよびclean DBの方は壊れていない感じなので、
スパムDBを作りなおせば大丈夫かしらん。

とりあえず、壊れている key/value を DB から削除:
% ruby -rsdbm -e 's=SDBM.open("C.prob.sdbm");s.each{|k,v|s.delete(k) if v.empty?};s.close'
% ruby -rsdbm -e 's=SDBM.open("C.spam.sdbm");s.each{|k,v|s.delete(k) if v.empty?};s.close'

db C 288903 21434 845435 78959 1104939
db ja 640607 85387 117094 6249 781847

スパムメールをDBに登録しなおしてから、確率DBを更新しておく:

% cd ~/Mail; find junk/ junk[2]*/ -type f | xargs bsfilter -s
% bsfilter -u

ううーむ。これでも \0 キーが復活してしまう。。。
こりゃ、どこかにバグでもあるのかしら…。
Referrer (Inside): [2008-07-08-1]

* 笑いの方程式 [book]

既存の笑いを批評、類型化する試み。

著者は元々は芸能批評の専門家ではなく、大学の教養授業の中で、漫才や
コントといったお笑いネタに内在される構造を取り上げ、それが人を笑わ
せることにどのように寄与しているかを説明しようとつとめている。ある
あるネタからシュールネタまで、ひろい範囲の笑いの構造を取り上げてい
る。

2000年付近からのいわゆる「お笑いブーム」の中で見られたネタを批評し
ている。現代社会で次々と消費されているお笑いのネタや構造をスナップ
ショットとして書き起こした役割は大きいように思う(それを意図した訳
ではないだろうけど)。

本筋とは関係なく一点だけ気になったのは、ネタの引用元としてウィキペ
ディアの記事を利用していたところが何箇所か見受けられたこと。他にネ
タ元の分析データを得られなかった苦肉の策かもしれないが、相当に違和
感がある…。
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-11 Sun

* 鷄鍋

名古屋大で打ち合わせのあと、帰りに地元で有名な鷄料理屋さんにて鷄鍋
を頂く。

『鈴喜』
http://gourmet.yahoo.co.jp/0001649909/P007878/

すこし寒さが出てきた季節ということもあり、大変おいしかった。
鷄の刺身も。

ここは地元でも有名な店らしく。先日もテレビ取材が来たなどと、のべつ
まくなしにしゃべりまくるおばちゃんがとりしきっていて、すごかった。

客は基本的にセルフサービス。ビールを出すのから、しまいには会計まで
自分たちで電卓片手に計算してお金を払って帰りました。

完全におばちゃんのキャラ勝ち…。
普段はこういう雰囲気はダメなのだけど、とっても楽しかったです。
# 行くメンツを選ばないと、悲惨な感じになりそうだけど、

2007-11-10 Sat

* bsfilter

すりぬけてくるスパムが急増中。

英語メール用のトークンDBが壊れたのかなあ。。。
あとで要確認のこと。
Referrer (Inside): [2007-11-12-2]

2007-11-09 Fri

* SRC言語資源シンポジウム

http://research.nii.ac.jp/src/symp2007/index.html
なんかすさまじく豪華な顔ぶれのシンポジウムが職場で開かれていたので
参加しておくことに。

GSK, NTCIR, NII-SRC, NICT, ATR, KOTONOHA など国内の錚々たるコーパ
ス構築プロジェクトの解説が聞けた。
いずれの発表も重要なコーパスの構築の試みについて、位置付けと今後の
展望を述べていて、大変参考になった。

なによりも、現在国立国会図書館長を務められている長尾真先生は、これ
までのコーパス研究と、それをどう役立てていくかという本質的課題を、
歴史的な展開をふまえて整理して解説していたのがとても的確で、説得力
があった。
また、印象に残った言葉として、以下のようなことをおっしゃっていた:

「基礎的なデータ・ソフトウェアが無かった時代、NLP研究者はなかなか
増えなかった。」

「(今は図書館にいるが)ここでも、図書の自動分類、自動要約、件名の
自動構築、典拠の自動構築など、NLP研究の新しい技術を図書館に取り入
れることを絶えず考えていて、取り組むように言っている。古いやり方と
膨大な資料の量のためになかなか思うようには進んでいない…。」

「社会に対して(実用になる)面白い研究を出していって、発展の方策を
示してほしい。」

最後の点は、国立国語研の前川先生も同様に、「社会に対して働きかける
のが重要」と述べた上で、「そのためにはNLPのキラーアプリを提示して
いって、説得する必要がある」と言われていたのが印象的だった。

* ネットで人生、変わりましたか? [book]

ITmediaの有名女性記者による執筆記事を集めた本。

記者によるITの技術的側面にとどまらず、取材対象者の人生や生活をITが
変えていく様を描くことに注力した記事を届けてきた様子をふりかえる。

単に技術解説するだけでなく、それをどのようにQuality of Lifeにより
よい方向として取り入れていくかについては、ジャーナリズムが持つべき
本質的機能なんだろうなあと気付かされた。まあ、企画そのものは、彼女
だけでなく、それを周りで支えてきたとおもわれるライターや上司の心意
気がすけてみえるのがよい感じ。

そういう意味では、ネタ記事がまじっているのもどうかとおもうが、これ
が彼女の人気を決定づけた記事なので、しょうがないかという気もしない
でもない。。。こういった部分からどう脱皮していくのかという出口戦略
が必要なのかなという気もする。
# 釈迦に説法かしら…。

* 最高学府はバカだらけ [book]

少子化をむかえて様相を変えつつある、大学および大学生の「バカ」な事
象にツッコミを入れ、大学改革へ向けての提言を行っている。

内容はそれほど突飛ではないが、全体の文調が悪ノリに過ぎるように読め
てしまい、マジメに読む気を削ぐのが難点。

一点気になったのは、受験産業と就職活動という大学の入口と出口に絞っ
た話題の展開がされているが、産業の大きさからそこに着目するのはよい
としても、大学の内実をブラックボックスとして見てしまい、本質を捉え
ていないのではないかという印象もある。筆者が「化学反応」と呼ぶ本質
の部分をもうすこし突き詰めて考えるべきではないかと思った。作者自身
「おバカな大学関係者」に毒されて、うわっつらしか見えていないのでは
ないかとの危惧も覚える(ミイラ取りがミイラに…)。

なお、一章分を割いたフィクションの記述は、読者をバカにしているよう
で不快。この形で入れる必然性は無いように思われ、著者および編集サイ
ドの意図はよく分からない…。
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-08 Thu

* 「OPACを作ろう」トピの夕べ2007

なんか盛り上がっているようなので、参加してみることにした。

DLワークショップからの帰りに寄ることにしたので、通過したところまで
含めると1都4県を行き来したことに…。

20名を越える人たちが図書館の中の話題、関係者の話題、Web関連の最新
の話題をいろいろとやりとり。

なんか微妙に場違いな空気に乗せられてしこたま飲んでしまい、何をしゃ
べったのかあまり覚えてないのだけど、おそらく適当なことを言っていた
とおもうので、聞き流しておいていただければ幸いです。
(たぶんここに書いても意味が無いと思うのだけど…)

つくばから学生さんが何人も来てたのは純粋にえらいなあとおもいました。
# 来年もしやるとしたら、学生料金を設けてお安く参加できるようにして
あげたほうがいいかも…とはおもいました。

* 第33回ディジタル図書館ワークショップ

http://www.dl.slis.tsukuba.ac.jp/DLworkshop/
http://www.ipsj.or.jp/katsudou/sig/sighp/fi/cfp/20071108/

久々につくば(春日キャンパス)での開催。
すこし気になる発表があったので、聞きにいってみた。

・研谷「集合知を活用したデジタルアーカイブの構築とその課題」
コミュニティによるメタデータ作成・更新の一例として、歴史写真アーカ
イブにおける、コミュニティによる誤り修正うの指摘や、内容確認などの
BBS機能を取り入れて編集・更新を随時おこなう実証実験の結果について
報告。
cf. http://cr-arch.chi.iii.u-tokyo.ac.jp/

参加型コミュニティ・集合知を活かしたサイトとして、ウィキペディアな
どとの比較があったものの、すこし大雑把な比較にとどまっていて、たと
えば「検証可能性」や「中立性」などの各コミュニティの運営指針との比
較検討がなかったのが残念。

専門家集団の中での関与の仕方は参加者自身の専門からややはずれた付近
で行われやすいなど、他のコミュニティにおける展開にも参考になりそう。

・Sakai & Kando「A Further Note on Alternatives to Bpref」
SIGIR'07での実験結果をTRECデータも使ってさらに実験した結果を報告。
(TRECデータを使っても結論は同じだった模様)

bprefやRBPはあまりに不自然な指標なのではないかという率直な態度表明
から、個々の評価指標の特徴まで総括的な内容。

incompleteな状況に対する解説としてまとまった内容であったように思っ
た。今後はimperfectな状況など、さらに高度な考察が必要な分野への拡
張を期待したいとおもった。

・井上ら「SNS(Social Networking Service)における信頼と図書館にお
ける応用」
実際の福岡の地域SNS・Varryとの共同サービス展開という興味深い動きに
ついて報告。学内名簿との照合でSNS利用者を学内関係者と認定できるよ
うにするなどの機能を追加した報告。

タイムリーにも先日のGoogleによるOpenSocialの提案があり、今後盛んに
なっていくであろうSNS連携の動きをおさえた報告として興味深く感じた。

ただ、学内だけでなく、学外の地域利用者をもターゲットに入れた連携を
考慮にいれたほうが有益なのではないかな…という印象も抱いた。

あとは、海外の動向などでは既にSNSと図書館との連携が実サービスとし
て始まっているところもあるとおもうので、そちらとの比較検討があると、
さらに有益な報告になったとおもう。
ただ、アメリカにはFacebookという大学発のSNSがあるので、大学図書館
連携はやりやすいだろうな、という印象も…。
cf. http://www.oclc.org/reports/sharing/default.htm
cf. http://www.oclc.org/nextspace/007/default.htm

・小野ら「研究者業績情報システムと学術情報リポジトリの連携」
業績DB収録の論文書誌データから、機関レポジトリへとリンクするための
中間リンクシステムを開発したとの報告。

何種類かあるリンケージ方法でも最も標準的であるとおもわれる手法で、
おそらくいくつかの大学で今後取り入れられそうといった印象ではある。

ただし、より広い観点から、OpenURLなどを含む外部サービスとの連携と
いった話も聞きたかった。

あと、サービス主体が別になっているという縦割りのネックだが…。比較
的小規模な大学など、このあたりがうまく統合した組織をつくれていると
ころは、もっと良いシステムをすぐにでも作れるのではないかなという印
象はある。
Referrer (Inside): [2008-06-22-1]

2007-11-07 Wed

2007-11-06 Tue

* 心と遺伝子 [book]

分子遺伝学にもとづく行動科学の解説書。

性行動、食欲、子育て、睡眠などのヒトの行動を分子レベルまでさかのぼっ
て、どのようなゲノム、タンパク構造がこれに関連しているか、その要因
を解説している。

ヒトの行動そのものよりは分子遺伝学の解説として書かれているため、化
学物質名、タンパク質名が頻出して内容を追うのがちょっと大変だった。
新書ではあるものの、前提知識のレベルはやや高めの設定のように感じた。
概説書などの紹介があるとよいかなとおもった。

また、ヒトの行動を念頭に置いて書かれてはいるものの、もろもろの制約
により、ショウジョウバエ、線虫、ラットといった実験動物における知見
が書かれていて、人間行動へは解説は、ゲノム・分子レベルでの類似性か
らの敷衍となっている。人間行動に対するズバリな解説とはなっていない
点にも注意が必要かも…。
このあたり、人間行動によりフォーカスした話については、以前読んだ
「進化と人間行動」の方がずっと広い見地から書かれていたので、そちら
を読んだ方が良いのかも。 cf. Amazon:4130120328

全体の印象として、取り上げているトピックもやや散漫で、ハッキリして
いなかったのが残念。
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-05 Mon

* URL memo

- 東芝ソリューション株式会社|ニュース|2007年11月1日: delicious users
W-QUXGA(画素数3840×2400)の解像度を備えた超高精細液晶ディスプレイ装置の商品化について

* ライフ顕微鏡

今日は科研費・情報爆発特定領域のA01柱の内部研究会だった。

クローズドな研究会らしいので、詳細は述べられないが、特別セッション
として外部から招いていた話が興味深かったので、その話だけメモ。
今年9月にプレスリリースを打っているようなので、ここに書いておいて
も問題ないと思うので…。
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/09/0906.html

ライフ顕微鏡は、日立中央研究所によるセンサーネットワークのアプリケー
ション研究の成果。日立が開発した腕時計型デバイスで、体温・脈拍・運
動量などを計測でき、それらを日々の記録として蓄積できるようにしたも
のらしい。この記録をライフタペストリーと呼ぶ可視化手法で見ると、日々
の行動履歴がまざまざと見えるようになるとのこと。睡眠時間から始まっ
て朝の準備、通勤時間、職務中の運動の様子など、各種活動を反映してい
るので、日常のふりかえりなどに使えるとのこと。

なにより、研究所の有志を募っての一年ちかくに及ぶ活動の様子が可視化
された様子は圧巻だった。

なによりもぜひ手元で使ってみたいのだけど、売り出さないかしら。

今調べたところでは、『情報処理』の2月号にも報告が載っているらしい。
見逃してた…。
http://fw8.bookpark.ne.jp/cm/ipsj/search_test.asp?flag=6&keyword=IPSJ-MGN480209&mode=PRT
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006203638/

2007-11-04 Sun

2007-11-03 Sat

* プラダを着た悪魔 [movie]

アン・ハサウェイ主演のファッション業界を舞台にした成長物語。

プリティ・プリンセス以来の、ハサウェイが成長していく過程を中心とし
て描くプロットはあいかわらず。
ボス役のメリル・ストリープの演技はさすがに鋭く、全体にほどよい緊張
感で、まあまあ楽しめた。

ただ、ファッション業界をあまり知らない状態で見ても、いまいち伝わら
ないのかも…とは思ったが。

* Firefox log tools

アドオンの「ダウンロード管理」カテゴリにある拡張機能98件を見てみた:
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/browse/type:1/cat:5

気になったのは、以下の3つ:

・Slogger
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/143

・CacheViewer
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/2489

・Auto Save Document
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/2740

* 高松塚古墳は守れるか [book]

高松塚古墳壁画の発見から解体修理に至る道程を描いている。

高松塚古墳壁画については、カビ発生による劣化報道から文化庁による隠
蔽報道へと、センショーナルな報道が続き、原因と結果についての報告を
十分に見た記憶がなかったので、壁画の発見からさかのぼって、その保存
に関わる歴史をひととおりなぞっているのが有益だった。

発見から現在の解体へといたる道のりそのものをふりかえることで、壁画
や古墳そのものに起因する問題と、外的要因(文化庁内の引き継ぎの甘さ、
壁画と史跡とのギャップ、現地体制の不備、保存科学と考古学のギャップ、
世代断絶の壁、人材育成の難しさなど)との重層的な原因が壁画の劣化を
早めたことが読みとれた。

とりわけ、劣化を防ぐことそのものの本質的な難しさと保存科学の重要性
とに力点を置いた記述に、単なる責任追求とは一線を画したいという著者
の意気込みを感じた。

ただやはり、官僚組織の無責任体制については、ありがちなことのように
も見えるが、まったく同情はできないという悲しさ…。
あと、壁画発見当時の様子を知らない者としては、「壁画発見が国民に与
えた感動」と言われても困る…という気はした。。。
(それは団塊の世代だけの感傷なのでは? これも世代の断絶か??)
Referrer (Inside): [2007-11-30-2]

2007-11-02 Fri

2007-11-01 Thu

サイクリング走行距離メーター
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