死と生、子どもの性といった問題を主軸に、モロッコ、日本、メキシコの
3ヶ国それぞれで人間模様を描いた作品。
泣ける映画とかいうのとは対極にあるものの、不思議と心を揺さぶられる
映画。
サスペンスの一種だろうが、トリックで魅せるのではなく、単純に家族の
肖像を描いていて、事件や事故に巻き込まれるほかは、それぞれの日常を
淡々と描いているだけなのだけど…。
ドキドキさせられる。
また、映像としては、日本における日常の描写が信じがたいほど、自然な
ものとなっていて驚いた。邦画でもここまで東京の日常を切り取った映像
は見たことが無いとおもうほど、自然な作り。かなり時間をかけて撮影を
していった様子なので、そのたまものかと思う。
というか、途中まで日本ロケは全編を日本人監督が撮っていたのかと思い
きや、クレジット見ていても出てこなかったので狐につままれた気分…。