IT・ソフトウェア産業における経営戦略の差といったものを、様々な角度
から述べている。
著者はマイクロソフトでWindowsやInternet Explorerの基本設計に関わっ
た技術者で、現在はUIベンチャー企業を運営している。
著者は「User Experience」の新しい訳語として「おもてなし」を提唱し
ていて、前半では「おもてなし」をキーワードとして、新しい技術革新や
サービスの提供が、革新的なユーザ体験をもたらすことの意義を解説して
いる。
「おもてなし」の視点による解説は興味深いが、前半の記事のうち半数く
らいは著者のブログからの抜粋で、かなり断片的で、考察結果の提示とい
うよりは単なる仮説の提示といった趣き。。。
著者のブログを読んでいたので、逆にあまりおもしろく感じられない。
cf.
http://satoshi.blogs.com/
後半は、古川氏や望田氏との対談記事から構成されているが、古川氏との
対談が意外と面白かった。
特に、1980年代のアスキー時代からの昔話では当時のコンピューティング
環境でのエキサイティングな前進の様子がうかがえ、1990年代のマイクロ
ソフト内部での戦略についての裏話が興味深かった。