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まさおのChangeLogメモ / 2008-01

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

2008-01-31 Thu

* 三田線車掌のアナウンス

帰宅時に乗った三田線の車掌さんのアナウンスが独特だった:

「三田線沿線は病院など多く、心臓病でペースメーカを付けたお客様も数
多く利用されます。どうか優先席のそばと黄色い吊革のそばでは、携帯電
話の電源は切りでお願いします。」

「降りる前にちょっと身の回りを見てください。手袋やマフラーなどお忘
れ物はありませんか?ちょっと確認してからお降りください。巣鴨です。」

昔から三田線のアナウンスは独特だったけど、これはかなり自己主張の強
い部類の方だという印象…。

すこしマイクの音が大きかったせいか、かなりきつい感じもあり、口調も
ユニークな呼び掛け風で印象に残った。

* 今月読んだ本

17冊:
[2008-01-03] 暗殺者
[2008-01-04] Jポップとは何か
[2008-01-11] Party Princess
[2008-01-11] 研究者という職業
[2008-01-13] 知性の創発と起源
[2008-01-14] 日本軍のインテリジェンス
[2008-01-16] 日本を降りる若者たち
[2008-01-17] デジタル社会の日本語作法
[2008-01-17] 3時間で「専門家」になる私の方法
[2008-01-20] プリンセス・マサコ
[2008-01-22] なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか?
[2008-01-24] チーム・バチスタの栄光
[2008-01-24] 大臣
[2008-01-25] 出版業界の危機と社会構造
[2008-01-28] 日本の統治構造
[2008-01-29] 世界征服は可能か?
[2008-01-30] ウェブ時代をゆく
Referrer (Inside): [2009-01-03-1]

2008-01-30 Wed

* ウェブ時代をゆく [book]

『ウェブ進化論』からはじまった著者の一連の著作シリーズの集大成的な
解説として読んだ。ウェブに代表されるIT化の進展から示唆される、現代
という時代の方向性と今後の社会のあり方を検討し、そのなかでの個人の
生き方を論じている。

これまでの著作では、ややもするとありきたりの話だと聞き流していた部
分が多かったが、「1975年〜2025年までの半世紀」をウェブ時代として、
大きな時代の変わり目に立っているものとして話を始め、時代性を中心に
据えたことで、今を生きるわれわれの手元に届く言葉となっているような
気がする。
なにより1976年生まれの私個人としては、本書で語られる時代とはまさに
自分が生きてきて、これから続いていく現在進行形の時代史なのだという
実感を迫ってくる感があり、自身の人生と時代感覚とを重ねながら素直に
感銘を受けることができた。それもあってか、福沢諭吉の言葉として紹介
している「一身にして二生を経るが如し」との言葉にも説得力を感じた。

一言でいえば、思いがけずエネルギーに満ちた本とでも言いたい。
ほかにも、「小さな奇跡」「新しい職業」といった独特の言葉や文体にも、
いろいろな思いのエネルギーがこもっているよう感じた。
5年後、10年後にもし続編が書かれるとしたら、どんな言葉でなにを語る
だろうか。そんなわくわくを感じさせるようなエネルギーを感じた。

* 翻訳記事 [website]

Tim Oreilyによる「Wikipedia: A community of editors or a community
of authors?」と題するブログ記事の日本語訳を公開しました。

../trans/2008/wikipedia_community_publishing.html

同時に、はてな人力検索にて翻訳文の添削を受け付けています:
http://q.hatena.ne.jp/1201698451

コメント等ありましたら、お気軽にどうぞ。

* Communications of the ACM, vol.51, no.1

CACMの新年号は、1958年創刊から50周年ということで「50th Anniversary
Issue」と題して特集が組まれている。

歴代編集長からの言葉や、歴史的な出来事やこれまでの執筆者などととも
に、これからの50年に向けての短いエッセイがいくつも掲載されている。

情報知識学会が20周年ということで「過去20年と将来の20年」という企画
をやりたいとか言っていたから、すこしは参考になるかな?

cf.
http://portal.acm.org/toc.cfm?id=1327452
http://www.acm.org/publications/cacm/

* HikiDoc 0.0.2 アップデートで判明した問題

・強調系インライン内がインライン展開されない(リンクなど)
→ パッチ作った
→→投げた[hikidoc:99]

・プラグイン正規化の正規表現にてかなり時間がかかる
→ +? で抑制可能

・空の dd 要素が出力される。
→ バグ?

(以下は運用でカバーする)

・プラグイン文法内でのチェックが厳格
→ opt: :plugin_syntax => Proc.new{ true },

・デフォルトでWikiNameが有効
→ opt: :use_wiki_name => false,

・デフォルトで画像リンクはインライン展開
→ opt: :allow_bracket_inline_image => false,

・xhtmlモードは HTMLOutput の初期化引数として指定するようになった
・to_html がクラス関数に変更された

* Google AdSense停止 [website]

昨年[2007-02-20]に導入していた、本サイト上でのGoogle AdSense広告は、
自身でもながめる機会がないし、クリックされることもほとんど無いよう
だし、無駄なトラフィックとなるだけのようなので、外すことにします。

なお、約1年間でのクリック回数は「48回」、収益額は「US$12.24」…。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-29 Tue

* 年賀状発売期間延長

期間延長だけなら気にならなかったけど、お年玉年賀はがきの当選番号の
発表がいつもよりも遅くなった。。。

これはよくないと思う。

* 世界征服は可能か? [book]

これまでアニメ、マンガ世界で描かれてきた「世界征服」というフィクショ
ンを現実世界に適用するとどうなるかを検討するという内容。

最後は自由主義社会と資本主義の市場原理によって、ナイーブな世界征服
自体が不可能になるのではないかとの予想から、社会論まで展開している。
が、社会論そのものは舌足らずで、やや紙幅が足りていない印象。既刊の
もので述べているらしいので、そちらを参照して、ということだろけど、
やはり社会論を展開する部分よりは、著者らしいフィクション内の設定等
を検討する様子が見たくて読んだので、そういう意味ではやや残念。

あと、読んでみて思ったのは、フィクションの前提となる設定条件には、
クリエータそのものの発想力が大きく問われているという感じか…。
そのへんは最近読んだかわら長介のM-1批評における立ち位置、オリジ
ナリティ、主張性といった議論と通じるところがありそうかなと思った。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-28 Mon

* 融合研究会・発表

発表してきました。

強引にまとめたもので、つたない内容だったのだけど、きちんとコメント
していただき、感謝。。。

予稿発表資料もいちおう公開。

・書誌情報:
高久雅生, 相澤彰子, 大山敬三, 馬場康維:
統計分野における研究者の氏名同定とその応用
「大規模データ・リンケージ,データマイニングと統計手法」研究会; 東
京, 統計数理研究所; pp.31-36; (2008-01)

cf. 発表文献

* 日本の統治構造 [book]

日本の政治体制をその成立経緯から現在の実態まで解説し、諸外国との比
較を加えたうえ、将来への提言までをまとめたもの。

大変に盛り沢山な内容ながら分かりやすい構成で、日本の政治体制そのも
のがどのような位置にあるか全体像をつかむ新書としては理想的な感じ。

ざっと拾い読みをするだけでも意外な発見がある感じ。

議員内閣制のあたりの解説については、先日[2008-01-24]読んだ菅直人の
『大臣』と同様の論旨で、こちらは理論面からの裏付けといった感じ。
確かどこかのブログで紹介されていたので一緒に読むことにしたのだけど、
両方いっぺんに読んでみてちょうどよかった気がする。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-27 Sun

2008-01-26 Sat

2008-01-25 Fri

* D-Lib Is Being Brought to You by...

http://dlib.org/dlib/january08/01editorial.html

昨年[2007-01-18]に報告されたD-Lib Magazineの資金不足問題は各種図書
館や基金、企業等からの援助により、解決したとの報告。
援助機関はD-Lib Allianceという賛助機関連合を組織して、ここに参加し
てもらう形をとったとのこと。現在までの参加機関を種別毎に見てみると、
以下のとおり:

(図書館・学術関連団体)
Australian National University
Columbia University Libraries
Corporation for National Research Initiatives
Florida Center for Library Automation
Harvard University Library
Nanyang Technological University
National Library of New Zealand
Rutgers University Libraries
Syracuse University Libraries
University Libraries of Notre Dame
University of California San Diego Libraries
University of Maryland Libraries
University of Pittsburgh University Library System
University of Washington Libraries
Center for Computing in the Humanities, King's College

(企業)
CrossRef
EMC Corporation
King's Digital Consultancy Services
The Business Glossary
Ex Libris

大部分はアメリカの図書館情報学関連大学やイギリスの関連機関、企業群
のようだけど、オーストラリア国立大学やシンガポールの南洋工科大学等
からもあった模様。

* 出版業界の危機と社会構造 [book]

以前に出版した2作品と合わせて「出版状況論」3部作となるべく最後の作
品とのこと。既刊2作で概要を述べたということで、2001年以降の状況を
つぶさに追っている。

「仏壇にばかり着目して仏である本を見ていないのではないか」という著
者の叫びが印象的。

タイトルにあるとおり、前半では出版業界の近況を述べ、後半では出版書
店業に代表される中小業を押しつぶしつつある社会的状況に言及している。
後者は昨年読んだ『ファスト風土化する日本』(amazon:4896918479)で
展開された話題と同様のもののように感じた。

出版業の構造などに関する考察は本書にはなく、前2作を紹介するだけな
ので、この本だけでは全体の論旨はつかめない。
前2作を読まずにこの本だけを読んだので、いささか全体像を把握できて
いない。とりあえず前2作をすぐにでも読んでみたくなった。
-『出版社と書店はいかにして消えていくか』
-『ブックオフと出版業界』
Referrer (Inside): [2009-01-03-1]

* アクセスログ

さくらインターネットのレンタルサーバでは、アクセスログの保存機能が
あるのだけど、これはユーザ容量が80%を越えるとアクセスログ保存がさ
れなくなるという制限があるらしく、それにひっかかっていた模様。

現在の契約はスタンダードプランで1GBの容量があるのだけど、昨年末の
12月16日から、アクセスログが保存されていなくなっていた。
最近は Google Analytics に頼っていて別に生アクセスログを見ることも
なくなってしまっているのだけど、これは悩ましい。。。

そろそろ1GBの容量では逼迫しつつあるので、契約変更を考えるべきだろ
うなあ。

ただ、さくらのサービスでは現在のホスト名やアカウントなどの設定をひ
きついでのプラン変更ができないという制限があるので、契約変更も面倒
で躊躇している。
Referrer (Inside): [2008-04-30-1] [2008-01-31-1]

2008-01-24 Thu

* 情報検索の認知的転回 情報捜索と情報検索の統合

「JSIKメールマガジン」によれば、以前[2006-06-15]メモしていた
Ingwersen & Jarvelin本の翻訳が出たらしい。

しかも、翻訳は 細野・岸田・緑川 の3御大…。

結局原著のほうは後回しにしていて未読だったので、早々に読んでみたい。

* 大臣 [book]

菅直人が厚生大臣を務めたときの経験をもとに、内閣と大臣、官僚の関係
についての問題意識を提言したもの。

1998年出版だが、筆者の主張にある官僚支配政治については、現在でも変
わっていないように見え、大臣経験者としての実体験にもとづく主張には
説得力があるものの、肝心の解決策がやや曖昧、というか通りいっぺんの
もので、新味に欠けるように思う。
また、主張・提案の部分が主となっているため、中央の官僚が持つ独特の
価値観と世界観を垣間見るには、やや記述が弱く、退屈な記述が続くよう
な感じになっているのも残念。

* チーム・バチスタの栄光 [book]

大学病院内の人間関係と天才医師団の活躍を描くミステリー小説。

昨年のヒット作のひとつで、著者は現役の医師だということだが、近年の
大学病院内部の話題をおさえつつ、ストーリーや登場人物のキャラクター
も魅力があり、話題になったのもむべなるかなと感じた。
最後の展開はやや唐突といった雰囲気もあるけど、ミステリーの枠として
はこんなものか。逆に言えば、前半からの流れは無理にミステリーとしな
くてもよかったんじゃないかなあと思うくらい臨場感のある良い作品だと
思った。

個人的には、昔読んだ新潮社のミステリーシリーズに似た雰囲気の病院を
舞台にした作品に、似たように天才医師が出てくる話があった記憶があり、
そちらと対比させながら読みなおしてみたくなった。といっても10年以上
前のことだからうろ覚えだけど…。ちょっと検索した限りでは逢坂剛の
『さまよえる脳髄』(Amazon:4087476197)かな?
Referrer (Inside): [2008-04-13-1] [2008-02-08-1]
Referrer (Inside): [2008-01-31-1] [2008-01-28-1]

2008-01-23 Wed

2008-01-22 Tue

* なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか? [book]

著者の観察による、低志向・安定志向な普通の若者たちの実相を示して、
2000年代後半に入ってから顕著な若者気質の特徴を解説する本。

若者気質と競争社会の対比としての解説は、実感としても心情的にもすん
なりとはいってきた。その解説をしている前半はおもしろいものの、後半
の「和」テイスト云々のくだりはさすがに強引にすぎる感じで無理がある
ように感じた。

タイトルの「半径1m以内」についても解説があまりなく、中途半端な感じ。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-21 Mon

2008-01-20 Sun

* プリンセス・マサコ [book]

オーストラリアのジャーナリストによる小和田雅子、皇太子妃の半生を追っ
たドキュメンタリー。

日本有数の外務高官を父に持つ、才気盛んで長い海外生活でハーバード大
卒、日本のトップキャリア外交官となる夢を持っていた女性がひょんなこ
とからお妃候補となり、傷つきながらも迷い史上最年長未婚の皇太子と結
婚し、宮中のストレスと不妊に苦しみ続け、娘の出産を得ながらも現在も
精神を病んでいる。…という日本では誰もが知っている物語を描いている。

宮内庁や外務省などによる抗議や、講談社からの出版予定だった翻訳本が
中止となって出版社を変更するなど、話題となっていたもの。
cf. http://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/hills-letter.html

なによりもまず著者が、宮内庁と皇室を取り巻く旧貴族界隈や保守層によ
る無責任な介入に強い批判を浴びせているのに気付く。たしかに、皇太子
夫妻に関して言えば、宮内庁自身が最も罪が重いのは認めざるをえないだ
ろう。しかし、官僚組織としての宮内庁がなぜここまで保守的なのかはよ
く分からないし、逆に言えば、官僚組織以外としての宮内庁内部の関係を
描かないと、この辺は整理できないのでは…という気はする。

この程度の話が日本人の手によって書かれなかったというのが一番の問題
ではないか。それはきっと宮内庁とメディアとの独特の共生関係が生んで
きた問題ではないかとおもうが…。

なにより最後まで読んでも絶望的で救いのない話にややうんざりしかける。
事態の好転を願うが、がんじがらめの制約の中では難しいかもしれない…。

あと、翻訳がちと直訳風味で読みづらい点はかなり痛い。
Referrer (Inside): [2008-02-16-1]

* 青い珊瑚礁 [movie]

無人島にたどりついた幼い男女の恋とその美しい自然の姿にフォーカスし
た物語。

あまりのリアリティの無さにはやや食傷気味だったけど、おとぎ話として
のロビンソン・クルーソーという感じでキレイな南国の映像を楽しむ分に
はよいのかも…。
1980年制作ということで、退廃的な時代の空気を示した感もある。

子役の女の子がちょっぴり印象的だった。

いまウィキペディアを見てみたら、アダムとイブのモチーフと書いてあっ
たけど、見てる最中は気付かなかった…。たしかにGodの言及はよく出て
きたけど。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-19 Sat

* それでもボクはやってない [movie]

痴漢冤罪を題材に日本の司法制度の現状をシリアス&皮相に追う物語。

全体に暗い話だけど、有罪率99.9%という日本の現実を良く描いていて、
考えさせられる良い話。

女性弁護士による「全ての男には動機がある」というセリフも印象的。。。

2008-01-18 Fri

* What Motivates Wikipedians?

Wikipedia参加者の動機は何かという疑問について、調査報告と論考。

・書誌情報:
Oded Nov: What motivates Wikipedians?. Communications of ACM,
Vol.50, No.11, 2007, pp.60-64. doi:10.1145/1297797.1297798]]

・概要:
User-generated contentの代表格となったWikipediaの参加者にその動機
を問う調査を行った報告。

質問調査は、既存のボランティア参加などの調査研究で扱われてきた6つ
の動機: Protective, Values, Career, Social, Understanding,
Enhancementに加え、オープンソース活動参加者の調査研究における2動機:
Fun, Ideology の8つの観点から設計。

調査対象者は「Alphabetical List of Wikipedians」ページに記載されて
いる2,847ユーザのなかからサンプル抽出した370人で、うち151ユーザか
ら回答があった(回答率40.8%)。回答者のうち平均30.9歳、ウィキペディ
ア参加年数は平均2.3年。男性が140名と圧倒的(92.7%)。

動機として 7-point scale の平均得点が高かったものは以下の順(表2):
([]内は contribution(編集回数?)との相関計数)

Fun 6.10 [0.322***]
Ideology 5.59 [0.110]
Values 3.96 [0.175*]
Understanding 3.92 [0.296***]
Enhancement 2.97 [0.313***]
Protective 1/97 [0.306***]
Career 1.67 [0.185*]
Social 1.51 [0.027]

明らかに Fun/Ideology の2つが動機として高いのがよく分かる。ただし、
Ideology の方は編集と相関しないのが特徴。

・感想:
こういった類の報告がちょうど読みたかったので、良かった。
ただ筆者も言っているように、巨大なユーザベースを持つ英語版のユーザ
の中から、「Wikipedia:Alphabetical list of Wikipedians」に名前を加
えているユーザのみを調査対象にしたものであり、このリストが人手編集
でおこなわれていたことを考えると、かなり特殊なユーザ層になっていな
いか疑問。回答者も男性に偏っているなど、サンプルに相当のバイアスが
生じていて、一般論として結論を言えるかはかなり微妙な気もする。。。
…というか、当該ウィキペディアン一覧は、2006年11月には削除されて、
現在は[[Category:Wikipedians
に移行している模様。(調査日付も書いてないしなあ…)
cf. http://en.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:Miscellany_for_deletion/Wikipedia:Alphabetical_list_of_Wikipedians

あと、相関統計の対象が contribution となっていて、おそらく編集回数
を指しているのだろうけど、編集の「質」の方を取り扱っていないように
見えるのも気になる。雑草取り屋なのか長文執筆者なのかによって、大き
な差があると思うので…。あと、参加分野の偏りとかも…。
そういった基本的なところで致命的なので、調査そのものの価値はそんな
に高くないのじゃないかと思う。あまり参考にならなそう。
期待して読んだ分、ちょっとだけがっかり。

ただ、調査の際の基準などがきちんと書かれており、そういった基本的な
点では参考になりそう。
このレベルで良いなら、単純に日本語版で追試するだけでも面白そう。

私個人の動機を並べるとしたら、Understanding > Ideology > Fun とい
う感じになるかな…。

2008-01-17 Thu

* 3時間で「専門家」になる私の方法 [book]

IT系ジャーナリストの著者自身の情報収集・整理・遭遇術をまとめた本。

3時間でネットワーク上の情報源から必要な情報を得る戦略、戦術を伝授
するといった形式で、「少子高齢化」を例に解説。
使用ツールは、日経テレコンから始まり、サーチエンジン、ブログ、2ちゃ
んねると、この手の本にしてはユニーク。

読む前はやや煽り気味のタイトルに少し斜に構えてしまい、読んでいる最
中はありがちなお話と、戦略と戦術の区別の無さにややうんざりしかけた
ところだったが、今あらためて見たら、タイトルが「私の方法」となって
いるのに気付いておもわずハッとした。
良くも悪くも事例報告として、ジャーナリストとしての自身の戦略を書い
ているのだと思えば、それなりに面白い。

一番興味深いのは、「皮膚感覚を得る」ための探索戦略や、「セレンディ
ピティを実現させる」といった部分を強調している点で、意外とこういっ
た感覚をそのまま素直に書き記した文献は無いので、印象に残った。
ただ、セレンディピティに関しては「はてなブックマークのタグ検索」や
ブログ上の多視点意見に出会うといった次元の話題に落ちてしまっている。

残念なのは、全体にWebに限定したような話題になってしまっているので、
他のメディアとを相互に関連させて用いる探索など、触れていない部分が
多いように思える点。

あと、逆に言えば「情報検索演習」や「レファレンス演習」の教科書も、
こういった煽り系のタイトルに変えてマーケティングするだけで、売れる
んじゃないかなあと思わないでもない。。。

* デジタル社会の日本語作法 [book]

社会言語学等を専門とする著者らが、メールやWeb、ケータイ等の新しい
デジタルメディアにおける新しい日本語作法のあり方を述べたもの。

データや具体事例に基づく考察を期待していたのだが、どちらかと言えば、
デジタルメディアへの接触が少ない層に向けた入門的内容と思われるもの
だった。
タイトルと著者から推測していたものと違い、ちょっとガッカリ。ただ、
あくまでも対象読者層が違うだけで、記述そのものはしっかりまとまって
いるので、そういった層に向けての入門としては良い内容なのだろう…。
Referrer (Inside): [2008-03-12-3] [2008-01-31-1]

2008-01-16 Wed

* 日本を降りる若者たち [book]

タイの長期滞在者として日本とのつながりを離れつつある若者たちの姿を
追った話。

バックパッカーのような旅行者とは違う形で現地滞在する若者が増えつつ
あるとの報告。家で引きこもるのではなく、外国で「外こもり」する若者
たちが増えているとの現状として、日本を離れてタイで暮らす若者たちの
背景と現状を描いている。

タイトルを見て、どちらかというとワーキングプアや雇用不安などの話題
かと思って読んでみたが、ほぼタイでの生活を含め半移住生活の実態が描
かれている。また、描かれた対象者も「若者たち」というにはやや年が上
で、タイトルには違和感を感じた。
(当たらずとも遠からずといった雰囲気ではあるが)

こういった現状があることを知らなかったので、そういう意味では面白かっ
たが、やや描写が暗いのは気のせいだろうか。あまり日本という土地にこ
だわる必然性は無いので、素直に日本を降りれれば良いだけの話だとおも
うのだけど。単に海外が難しいのであれば、国内に代替地をいくつか作っ
ておけばいいのかも…。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-14 Mon

* 日本軍のインテリジェンス [book]

戦前の日本軍が行っていた諜報活動の実際と、史料をもとに追った本。

陸軍では、ソ連や中国を相手にインテリジェンス活動が質量ともそれなり
に進められていたが、海軍ではそもそもインテリジェンスがほとんど組織
化されず、結局敗戦に至るまでほとんど無視されていたといった話など。

海軍の話では、数年前にNHKが終戦記念日特集で流していたミッドウェー
海戦の特集が印象的だったのを思い出した。番組では、かろうじて帰還し
てきたパイロットたちが命懸けでやったのだからと、勝手に戦果を誇大報
告しはじめ、一般への「大本営発表」と同じく、海軍の参謀本部全体です
ら、正確な戦況をほとんどつかまないまま、細々と残った航空機部隊の大
半をつぎこんで自滅してしまう模様を描いていて印象的だった。

この本では、それをインテリジェンスの観点から、情報部が組織内で軽視
されていて、情報を挙げても他の部署からの主観的な意見が勝ってしまう
様子として描かれていた。

著者も指摘するとおり、結局のところ、現在にいたるまで日本にはまとも
な情報組織は存在しないわけだけど、それはやはり日本の組織文化による
ところも大きい気がする。いまだに小説や映画などの中で組織内での左遷
を表現するときは、「資料室行き」と表現されたりするのが典型なのだろ
けど。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-13 Sun

* 知性の創発と起源 [book]

ヒトの知性とはどのような存在で、どのようにして生まれたかに迫る本。

これはすごい本。

「まえがき」によれば、もともと人工知能学会誌 Vol.18,No.4 (2003) で
組まれた特集「知の起源」への寄稿論文数編をもとに、いくつかの章は別
の著者に執筆を依頼して編集されたものとのこと。
http://www.ai-gakkai.or.jp/jsai/journal/contents/18-4.html

以前から気になっていたが後回しにしていて読む機会がなかったが、先月
[2007-12-12]に開催されたWI2研究会で招待講演をしていた鈴木氏が参考
文献として挙げていたのが気になって、ようやく読んでみた。

各章ごとに論じている範囲と分野が大きくことなるが、認知科学、人工知
能、脳科学、認知発達、言語学、ソフトウェアインタラクション、ロボッ
トなど、多岐に渡っている。各分野からの筆者たちがそれぞれ、知性とは
何で、どのような過程を経ているかという、とても難しく、未解明の問題
に様々な角度から考察を加え、大胆に仮説を論じている。
とても面白かった。

個人的には、0章と2章の鈴木氏による論考がとても興味深かった。
多様性、多重性、並列性からなる知性の枠組みは、ヒトが関わる様々なプ
ロセスで考えなければならないものだとおもう。
また、5章のソフトウェアインタラクションを論じた山本・中小路氏によ
る無意識による創作という話題もとても興味深い。3章のヒトによる認知・
動作の揺らぎといった話題とも絡めて、これまたきちんと考えておかない
といけない話だとおもった。

知性と認知や、知性と言語など、いろいろな面でのギャップを既往研究の
成果や研究事例をもとに論じていて、考えさせられた。

折りに触れて再読すべき本のひとつかも。。。
Referrer (Inside): [2009-01-03-1]
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-11 Fri

* Search Wikia

http://search.wikia.com/wiki/Search_Wikia
各所でGoogle対抗などとも噂されていた、ウィキア社によるサーチエンジ
ンが公開。

さてさてようやくLaunchということで、議論の様子をながめてみたのだけ
ど、どうも議論の前提となるサーチエンジンのチューニングが甘過ぎるの
が気になる。

どうやらリリースの日程を以前から確定していたようで、それに合わせて、
まずはリリースせざるをえないというのは、なんとも苦しそうな感じ。
# New York Timesの抜け駆けとか、瑣末なところでは事情はあるにしろ…。

まあ、Jimbo Walse 本人もα版のクオリティであることは重々承知してい
るようだけど、問題はそんなところにあるのではなく、開発側はWebサー
チエンジン構築の基本的な前提知識が欠けているのではないかという点が
すこし心配。

考えてみれば、Wikipediaのようなコンテンツ制作プロジェクトならば、
人海戦術も有効だろうけど、アルゴリズムというか、モデル構築や特徴量
選択に関しては、それなりの先行する知見があるのだから、もう少し高い
レベルの議論ができるはずで、かつ、アルゴリズムを自由にオープンな形
で構築するなどとはいっても、必要とする特徴量などをきちんと把握でき
ていなければ、それらを利用するインデックスも構築できず、まったく意
味がないだろう。

たとえば、おそらく現状の検索エンジンは通常のNutchエンジンをそのま
ま使っているようなので、TREC/NTCIRなどの上位半数くらいの研究チーム
の検索システムには負けるような結果しか出せていないのではないか、と
いう感じがある…。
逆に言えば、これらの上位チームがどんな手法を採用しているかを見て、
それを採用するだけで、劇的に良くなるはず。このあたりの基本的なチュー
ニングにすら手が回っていないのはなぜなのか?
単に時間がなく手が回ってないだけなのか、それとも。。。

JimboはGoogleのサービスリリース当初(1997年あたり?)と比較してく
れ、と言っているようなので、そのあたり、もう1年くらいかけてチャレ
ンジを見守る必要があるのかもという気もするが、そもそもウィキア社が、
このプロジェクトにどれくらいリソースをかけられるのか、という点がわ
からないので、いまのところかなり危うい未知数と言わざるをえない。

ただ、上述のような検索エンジンはともかくとして、クローラーあたりは
分散クローラの興味深い実験のようだし、ユーザがランキング・ページ評
価をおこなうソーシャルサーチなども壮大な実験としても興味深く、チャ
レンジングなプロジェクトなので、安定飛行まで、地道な改良が進めばい
いのだがと願う。

なお、まだ日本語対応までは手がまわっていない様子で、日本語文字列に
よる検索は文字化けとなる。

* 研究者という職業 [book]

経済学関連の統計分野の研究を重ね、「Statistical research worker」
を自認する著者による研究者論。

研究者として生涯を過ごすとはどういうことかという問題意識から、研究
上に必要とされる能力・心掛けといった話題から、職業人や組織、学会、
社会との関わりなど、指針とすべき心構えを述べている。

「米国の大学の場合、一流研究者には学長の2倍の給料を出す」といった
話や、「学術用語」の重要性を論じた部分が印象に残った。

院生時分などにどこかで耳にした話題も多かったが、まとまった文章とし
ても読みやすく、洒脱な書きぶりもあり、楽しく読めた。
これから研究をはじめるという学部生などにもお薦めしたい本。

* Party Princess [book]

Princess Diariesシリーズ第7弾。
今回は、投稿小説、生徒会の話題、彼氏とのパーティ、女王主催のミュー
ジカル・パーティ、彼氏の家族の…といろいろなイベントが起きて、といっ
た話。

2年くらい前に5作品をまとめて読んでいたので、久々に読んだのだけど、
相変わらず主人公の Mia はぶっとんでいて、おバカなストーリーが結構
笑えた。ノリとしては昔ながらの少女マンガで、ベタなのだけど。。。

あと、つい先日殺された Benazir Bhutto の名前を Lily が会いたい人物
としてあげるのがなんとも言えず…。
Referrer (Inside): [2008-05-31-2] [2008-01-31-1]

2008-01-10 Thu

* Speedtest - how fast are you?

http://speedtest.10-fast-fingers.com/

You reached 150 points, so you achieved position 12227 of 18894 on the ranking list

You type 247 characters per minute
You have 43 correct words and
you have 3 wrong words

2008-01-09 Wed

2008-01-08 Tue

2008-01-07 Mon

* 昨年のまとめと今年に向けての抱負

昨年末の仕事納めでやっておくのを忘れたので、仕事始めの新鮮な気持ち
でおおまかながら書き残しておく。
cf. 昨年のもの[2006-12-28]

□昨年やったこと:

1. 融合センターでのお仕事

一昨年からのテーマである、「研究者」に焦点をあてたアプリケーション
の研究開発を引続き行っている。

今年度は成果としてのモノを出すのを目標にやっていたが、現在までのと
ころ、デモシステムの拡充や、データセットの構築といったあたりにとど
まってしまっていて、目に見えるものが出せていないのは大変残念。外に
出せるアウトプットを増やさないとどうしょうもないので、今年が正念場。

2. 情報探索行動関連の共同研究 (CRES/IRCE)

おなじく一昨年始めたプロジェクトである共同研究プロジェクトIRCEでは
昨年頭にやった実験結果を、NTCIR成果報告会やSIGIR Workshopで報告で
きたし、実質的な共同研究としても年7回の定例会に加えてMLでも濃い議
論を重ねることができ、大変身になった。方向性に多少の迷いはあるもの
の、さらに発展的な方向で今後も頑張っていきたい。

また、大部分のメンバーは重なっているものの、少し方向性の違う共同研
究プロジェクトとしてCRESプロジェクトも夏から始まった。
議論を重ねつつ、まずは実験をしてみたのが年末までの段階。今年はこの
成果をさらに広げ、公の場で議論できるだけの考察と分析を重ねよう。

3. 慶応・日吉キャンパスでのITリテラシ授業(非常勤講師)

年度末に急な依頼で始まった授業。演習授業だったのでなんとかなったけ
ど、ひさびさの授業は心地良い緊張感とともに何かを教えてくれそうな雰
囲気も…。結局、こちらが改めて何かを学ぶというほどのことは無かった
けれども、教えることの意味とか手段については、もう少し自覚的に考え
ていかなければ…と感じた。

□今年の抱負:

前2者の主たる研究プロジェクトについては外の人たちとも議論できるよ
うな形で着実に進めていきたい。
# 勤務先の都合で今年は慶応の非常勤は辞退したので、その分も…。

個人的な面では、体を動かすこと、旅行に行くこと、前向きに生きること
などを目標に過ごしたい。
とりわけ運動については、昨年の夏/冬の暑さ/寒さを言い訳にして、まと
もに自転車通勤もしなかったので、またのんびりと自転車に乗れる体に戻
していきたい。旅行は御殿場と沖縄と。。。

2008-01-06 Sun

* ラブソングができるまで [movie]

ヒューグラント主演のラブコメディ。

出だしで、80年代MTVビデオクリップ風の映像にのせて、ヒューグラント
が踊るところからして、例によって例のごとくのオバカ映画。。。

欲を言えば、楽曲制作の過程をもう少し描いてほしかったけど、まあ
ヒューグラントものなので、文句のつける余地は無さそう…。

* 明日の記憶 [movie]

若年性アルツハイマーを発症したエリートサラリーマンの物語。

涙した。

主人公を演じる渡辺謙をはじめ、周りの俳優たちも演技達者で、ひきこま
れるストーリーだった。

重い話題をキレイなストーリーにまとめあげたのはうまいなあと思った。
が、まあ、このあたりが興業映画としての限界かなという気はする。

若年性アルツハイマーをとりあげたものとしては、海外のドラマで同様の
ストーリーを見た記憶があるのだけど、それと比較すると、重度の症状に
なってからの描写がほとんどないのが、物語を美しく保つ秘訣かな。。。
cf. [2003-10-12]

2008-01-05 Sat

2008-01-04 Fri

* Jポップとは何か [book]

「Jポップ」概念の創成と、産業としてのJポップを解説。

歌謡曲を越えるためのマーケティング用語として成立した経緯から一般に
膾炙する様子までを克明に描いている。また産業面では、1990年代末期の
急成長と急落の明暗を描いている。海外市場との対比や、産業規模の解説
も手頃で優れた解説となっている。

* メールボックス整理

昨年[2007-01-08]同様、前年分のtmpフォルダを「2007tmp」へ改名。

% cd ~/Mail
% mv tmp 2007tmp
% mkdir tmp

Namazuのインデックスも手動で書き換え。

書き換えは以下のファイル:

・NMZ.{r,field.uri}

% perl -i.20080104 -pe 's/Mail\/tmp\//Mail\/2007tmp\//' NMZ.{r,field.uri}

・NMZ.field.uri.i

% perl -ne 'print pack("N", $i);$i+=length;' NMZ.field.uri > NMZ.field.uri.i
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]

2008-01-03 Thu

* 暗殺者 [book]

スパイ小説。映画『ボーン・アイデンティティ』シリーズの原作。
帰省帰りの新幹線にて読了。

全体のスピード感に切れがあって、楽しく読めた。
原書が1980年発表の作品ということで、主人公がベトナム帰りということ
にも説得力のあった時代背景だったりするのだろう。これからの時代だと
湾岸・イラク戦争帰りとか、そういう話になるのかな…。
Referrer (Inside): [2008-01-31-1]
サイクリング走行距離メーター
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